【作ってみようと考えたきっかけ】
香川県には500以上のうどん店があり、人口1万人当たりの店舗数は約5.6店と全国一位のうどん王国。香川県のうどんには、かけうどん、ぶっかけうどん、釜玉うどん、生醤油うどんなどさまざまな種類があり、お店ごとに味も異なります。また、一杯当たり2-300円程度で、注文するとすぐ食べられるため、一日でたくさんのうどん店をめぐる「うどんめぐり」がブームとなっています。
でも、人気のお店や絶対に食べたいうどんを探して計画を立てるのはとても大変。そこで、誰でも簡単に「うどんめぐりの旅」の計画が立てれられるアプリを作ることで、たくさんの人たちが香川県でおいしいうどんを食べてもらえるようにと考えました。
【アプリの紹介】
香川県にあるうどん店の、住所、営業時間、メニュー、お店紹介サイトのURL、特記事項などをデータベース化。うどんめぐりの最適な経路がわかるプログラムです。
まず、うどん巡りの「スタート時刻、終了予定時刻、出発地点、終了地点」を指定します。また「絶対行きたいお店や評価」「食べたいうどんの種類」も指定すると、出発地点から終了地点までのうどん店をめぐる順序を表示します。めぐるお店はランダムに選ばれるため、何回でもくり返して調べることで、好みのうどん店巡りのルートが作れます。
また、お店のルートと一緒に、食べログへのリンクも掲載。うどん巡りでお店を訪れた際に、スムーズに注文ができます。
■うどんをめぐる旅入力画面
■うどんをめぐる旅出力画面
【アプリの特徴】
- プログラムはExcelで作成
- 入力・出力用のワークシートとデータベースとなるシートを作成
- 入力用のワークシートには、めぐるる最大店舗数、開始時刻、終了予定時刻、出発地点、終了地点を。リストから選ぶセルは入力必須
- オプションとして、絶対行きたいお店、評価、食べたいうどんの種類も
- 実行ボタンを押すと、Excelのマクロが計算して、出力シートに出力
- 出力シートには、うどん店と到着時間が表示
- うどん店の情報をデータシートにあらかじめ登録
- 店の緯度経度と、営業開始及び終了時刻を計算し、効率的に出発地点から終了地点までルートを作成するアルゴリズム!!
- 開始時刻以前に到着した際には開始時刻まで待機することや、店舗の滞在時間も考慮
- 営業時間外に到達した際にはメッセージを出すなどの工夫も
- 終了予定時刻を考慮し、めぐる予定の店舗数に達していない場合でも終了予定時刻に間に合うように、終了するようなルートを作成
- ランダム性を持たせることにより、繰り返し実行することでゲーム性も
【アプリはこちらからダウンロード可能です】
https://github.com/QuantsResearch-Inc/zsjk/raw/master/excel_udon/udon.xlsm
参考文献
金徳謙. 高松市にける讃岐うどん店の立地分析. 観光研究, 2015, 26.2: 39-48.
靱勝彦(うつぼ かつひこ)
クォンツ・リサーチ株式会社 フェロー 2001年からクォンツ・リサーチ株式会社で、金融工学×プログラミングを軸としたサービス開発に従事。日本技術士会修習技術者支援委員会の委員や、慶應技術士会で子供向け理科教室の指導員を務めるなど、ITを軸とした技術の普及に尽力。最近では社会人大学院にて修士(知識科学)を取得し、自然言語処理を用いた「知識」を研究。技術士(情報工学部門・経営工学部門)。